自律神経が乱れるとどうなる?考えられる病気や整える方法を紹介

更新日 2026年02月10日

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立ちくらみやめまいが頻繁に起こる、不安感からイライラしてしまうなど、自律神経が乱れると起こる症状はいくつかあります。

病気が原因になって自律神経が乱れていることもあるため、異変を感じたら自己判断せずに専門の医療機関を受診することが大切です。

この記事では、自律神経が乱れると起こる症状や、原因、考えられる病気、対策などを紹介します。

心や身体の不調に悩まされている方は、ぜひご覧ください。

自律神経とは

自律神経は、無意識に外部からの刺激や体内の変化に反応して、身体の機能をコントロールする神経のことです。

交感神経と副交感神経があり、この2つがバランスを取り合っています。

交感神経は、身体を動かしたとき、ストレスを感じたとき、緊張したときなどに働き、心拍数や血圧を上昇させたり、筋肉を緊張させたり、瞳孔を開かせたりします。

ノルアドレナリンなどの神経伝達物質を介して、身体を緊急時に対応できるよう準備するようなイメージです。

副交感神経は、眠っているときやリラックスしているときに働き、心拍数や血圧を低下させ身体を回復に向かわせます。

アセチルコリンなどの神経伝達物質を介して、身体を休息モードに導きます。

自律神経が乱れるとどうなる?

「自律神経の乱れ」とは、普段バランスを取り合って正常に働いている交感神経と副交感神経のバランスが崩れることです。

ひどくなると、不調が現れることになります。

ここでは、自律神経が乱れたときに生じる心と身体の症状を紹介します。

精神的な症状

自律神経が乱れた際に現れる精神的な症状は、以下の通りです。

  • 倦怠感
  • イライラ
  • うつ
  • 不眠
  • 不安

自律神経が乱れると、精神的な症状としてイライラしたり、集中力が低下したりするのが特徴です。

理由もないのに不安になって、怒る、泣くなどの感情の起伏が激しくなることも考えられます。

症状の現れ方は人によってさまざまで、ひとつの症状が強く現れることもあれば、いくつかが同時に発生することもあります。

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身体的な症状

自律神経が乱れた際に現れる身体的な症状は、以下の通りです。

  • 立ちくらみ
  • 胸の苦しさ
  • 動悸
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 腹痛
  • 下痢

しっかりと睡眠をとったのに疲れがとれず、身体がだるい、動悸が激しいなどの症状が現れます。

消化器系の症状は、便秘と下痢を繰り返すこともあれば、どちらか一方が続くこともあり、普段の様子と違う場合は注意が必要です。

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自律神経が乱れる原因

自律神経が乱れる原因はさまざまで、思わぬことが原因につながる可能性もあります。

ここからは、自律神経が乱れる原因を紹介します。

季節の変化

季節の変わり目は、気温や湿度、日照時間などの環境要因が急激に変化します。

そうなると、体温調節やホルモン分泌が影響を受け、自律神経が対応しきれずに乱れやすくなります。

特に春や秋は昼夜の寒暖差が激しく、身体が適応するまでに時間がかかるため、だるさや眠気、頭痛などが現れやすい時期です。

また、梅雨時期や冬場の低気圧も副交感神経が刺激され、気分の落ち込みや倦怠感を引き起こす要因になります。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンと自律神経は密接に関係しており、どちらかが乱れるともう一方にも影響します。

特に女性は、生理周期や妊娠、更年期などでホルモン分泌が変動しやすく、その影響で自律神経のバランスが崩れることがあります。

更年期には、エストロゲンの減少により交感神経が優位になり、のぼせや発汗、動悸、不眠などの症状が現れやすくなります。

不規則な生活習慣

夜更かしや朝食抜き、過労などの不規則な生活習慣は、自律神経のリズムを乱す大きな原因です。

本来、人の身体は昼間に交感神経、夜間に副交感神経が優位になるようにできています。

しかし、睡眠不足や食事時間の不安定さが続くと、身体のリズムが狂い、常に緊張状態が続いてしまいます。

スマートフォンやパソコンの光も自律神経に影響を与え、眠りの質を低下させます。

精神的なストレス

仕事や人間関係などの精神的ストレスは、自律神経のバランスを崩す代表的な要因です。

強いストレスを感じると交感神経が過剰に働き、心拍数や血圧が上昇します。

その状態が長く続くと、身体が休息できず慢性的な疲労や不眠、頭痛、胃の不調などが現れます。

ストレスを完全に避けることは難しいため、趣味や運動、深呼吸など、自分なりのリラックス方法を持つことが大切です。

服薬によるもの

一部の薬には、自律神経の働きに影響を与えるものがあります。

たとえば、降圧剤や抗うつ薬、抗不安薬、ステロイド薬などは、副作用として倦怠感や眠気、血圧変動を引き起こすことがあります。

特に複数の薬を併用している場合、知らず知らずのうちに自律神経のバランスが崩れていることも少なくありません。

薬の影響が疑われる場合は、自己判断で中止せず、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

病気の可能性

自律神経の乱れが長く続く場合、背後に病気が隠れていることがあります。

代表的なのは、うつ病やパニック障害、更年期障害、甲状腺の機能異常などです。

これらは一見すると「なんとなくだるい」「気分が沈む」といった自律神経の乱れと似た症状を示しますが、根本的な原因が異なるため、対処法も変わります。

市販薬や生活改善だけで良くならない場合や、強い不安・息苦しさ・めまいが続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

適切な診断を受けることで、改善の道筋が見えてきます。

自律神経の乱れが影響する病気

自律神経が乱れると、病気へと発展する恐れがあるため注意が必要です。

ここからは、自立神経の乱れが影響する病気について詳しく紹介します。

自律神経失調症

自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、全身の不調が現れる状態です。

症状は人によって異なり、頭痛、めまい、動悸、倦怠感、集中力低下など多岐にわたります。

原因はストレスや生活習慣の乱れ、ホルモン変動などさまざまです。

診断には、他の病気を除外するための検査が行われることが一般的です。

治療では生活リズムの改善、ストレスケア、漢方薬や自律神経調整薬の処方などが行われます。焦らず少しずつ整えていくことが回復への近道です。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(IBS)は、ストレスや緊張が引き金となり、腸が過剰に反応する病気です。

検査で異常が見つからないのに、腹痛や下痢、便秘などが続きます。

自律神経が腸の働きをコントロールしているため、心の状態が腸に反映されやすいのが特徴です。

生活リズムを整え、食事はよく噛み、刺激物やカフェインを控えることが大切です。

症状が続く場合は、消化器内科での相談をおすすめします。心理的ケアや薬物療法で症状が軽減するケースも多くみられます。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、胃もたれや食後の膨満感、みぞおちの痛みなどが慢性的に続く状態で、内視鏡検査でも明らかな異常が見つからないのが特徴です。

ストレスや睡眠不足、自律神経の乱れが原因となり、胃の運動や分泌機能が低下すると考えられています。

食べすぎや早食いを避け、胃に優しい食事を心がけましょう。

また、ストレスを溜めない生活環境づくりも大切です。消化器内科で適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

メニエール病

メニエール病は、内耳にリンパ液が過剰にたまることでめまいや耳鳴り、難聴を引き起こす病気です。

自律神経の乱れやストレス、睡眠不足が発症や悪化の要因とされています。

発作中は回転性のめまいが強く、吐き気を伴うこともあります。

発作を繰り返すことで日常生活に支障が出るため、早めの受診が大切です。

治療は塩分制限や利尿薬の使用、ストレス軽減などが中心となります。

十分な睡眠と規則正しい生活が再発予防につながります。

過換気症候群(過呼吸症候群)

過換気症候群は、強い不安や緊張をきっかけに呼吸が速く浅くなり、体内の二酸化炭素が減少してしまう状態です。

息苦しさや手足のしびれ、めまいを感じることが多く、パニック発作と間違われることもあります。

過剰な呼吸は自律神経のバランスを崩し、症状を悪化させるため、発作時は呼吸を意識的にゆっくり整えることが重要です。

再発予防のためには、ストレス対策や十分な休息をとることが効果的です。必要に応じて心療内科での治療も検討しましょう。

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自律神経を整える方法

自律神経は、健康を保つうえで整える必要があります。

ここからは、自律神経を整える方法を紹介します。

生活リズムを整える

自律神経を整えるには、まず規則正しい生活リズムをつくることが大切です。

毎日同じ時間に起きて朝日を浴び、朝食をとることで体内時計がリセットされ、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになります。

夜は照明を落としてリラックスし、就寝前のスマートフォンやパソコン使用を控えるようにしましょう。

睡眠不足が続くと、自律神経が常に緊張状態になりやすくなります。

食事や休息、運動の時間を一定に保つことが、身体と心を安定させる第一歩です。

適度な運動を取り入れる

軽い運動は、自律神経のバランスを整えるうえで非常に効果的です。

ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの有酸素運動は、副交感神経を優位にしてリラックス効果を高めます。

特に朝や日中に身体を動かすことで、夜の眠りの質も向上します。

運動が苦手な方は、通勤時に一駅分歩く、階段を使うなどの小さな工夫から始めても構いません。

無理をせず、気持ちよく続けられるペースを意識することが大切です。継続することで心身の安定につながります。

ストレスを溜めない

精神的なストレスは、自律神経のバランスを大きく乱す要因です。

日々の中でストレスを溜め込みすぎないよう、自分に合った発散方法を見つけましょう。

音楽を聴く、自然の中を散歩する、趣味に打ち込むなど、リラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。

また、「完璧にこなさなければ」と考えすぎると交感神経が過剰に働き、疲れが抜けにくくなります。

できる範囲で力を抜くこと、周囲に相談することも心の安定に役立ちます。

リラックスできる方法を探す

リラックスの方法は人それぞれですが、自律神経を整えるには「副交感神経を優位にする時間」を意識的に持つことがポイントです。

深呼吸やアロマ、ぬるめのお風呂などは手軽に取り入れやすい方法です。

特に呼吸法は効果的で、息をゆっくり吐くことを意識すると自然に心拍が落ち着きます。

寝る前の5分間だけでも、自分が安心できる環境で心を休めましょう。

好きな音楽や香りに包まれることで、心身のリズムが整いやすくなります。

過度な飲酒・喫煙を避ける

アルコールやタバコは一時的に気分を落ち着かせるように感じますが、実際には自律神経に負担をかけます。

飲酒は睡眠の質を下げ、喫煙は血流を悪化させて交感神経を刺激します。

これらの習慣が続くと、疲労感や不安感が増すこともあります。

嗜好品を完全にやめるのが難しい場合は、量や頻度を少しずつ減らす工夫から始めましょう。

代わりに温かい飲み物や軽い運動でリラックスするなど、身体にやさしい方法を選ぶことが大切です。

医療機関を受診する

生活習慣を整えても改善が見られない場合や、強い倦怠感・不眠・動悸などが続くときは、無理をせず医療機関を受診しましょう。

自律神経の乱れは、内科や心療内科、婦人科など複数の要因が関係している場合があります。

医師による適切な診断と治療を受けることで、安心して回復に向かうことができるでしょう。

早めに相談することで症状の悪化を防ぎ、自分に合ったケアを受けられる可能性が高まります。自己判断せず専門家の意見を取り入れてください。

不調は放置せず専門家に相談を

自律神経の乱れは、現代社会で誰にでも起こりうる身近な不調です。

小さなストレスや生活リズムの乱れが積み重なることで、心身のバランスが崩れ、さまざまな症状が現れます。

不調を感じたら、無理をせず専門家に相談して少しでも安心できる可能性があります。

医師監修のオンライン診療・カウンセリングサービス「かもみーる」は、お悩みに合わせて医師や心理士を選び、いつでもどこでもお悩みを相談できます。

医師や心理士などの有資格者が、症状に応じた医療機関を案内できるケースもあります。

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