頭がモヤモヤするのはなぜ?原因と病気との関連、対処法を解説

更新日 2026年02月08日

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「なんとなく頭がすっきりしない」

「考えがまとまらずぼーっとする」

このような状態は、単なる疲労で一時的に起こることもあれば、病気やストレス過多のサインである場合も考えられます。

この記事では、頭のモヤモヤ感の特徴や原因、病気の可能性、うつ病との関係などについて詳しく解説します。

頭がモヤモヤする理由を知りたい方、不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてください。

「頭がモヤモヤする」のはなぜ?

頭がすっきりせず思考がまとまらない、集中できないと感じる状態を、モヤモヤすると表現する方は少なくありません。

近年ではブレインフォグと呼ばれ、新型コロナウイルス感染症の後遺症でもあると注目されています。

ブレインフォグの特徴

ブレインフォグとは、頭の中に霧がかかったような状態を指し、思考や判断が鈍くなる感覚を伴うことが特徴のひとつです。

病気そのものではなく症状としての名称で、うつ病や慢性疲労症候群などを始めとした複数の病気と関連している可能性が報告されています。

睡眠不足やストレス、ホルモン変動などさまざまな要素が組み合わさり起きると考えられていますが、原因は明確にはわかっていません。

ブレインフォグは、仕事や学習に必要な集中力や効率を損ない、日常生活の質の低下につながる恐れがあります。

小さなつまづきが続くと自分を責める思考になりかねないため、注意が必要です。

ブレインフォグについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

ブレインフォグとは?症状・原因・治療方法について解説

ブレインフォグの主な症状

頭がモヤモヤする感覚は人によって表現や感じ方が異なりますが、共通した特徴があります。

主な症状は以下の通りです。

思考がまとまらない

考えが整理できず、話を組み立てたり物事を判断したりするのに時間がかかる

集中力の低下

以前はできていた作業に集中できず、同じ作業に繰り返し時間をかけてしまう

記憶力の低下

人の名前や予定、直前に聞いた内容を思い出せないことが増える

判断力の鈍化

選択肢があると決断が難しくなり、物事を先延ばしにしがちになる

注意力の散漫

小さなミスやうっかりが増える

ぼんやり感

霧がかかったような感覚で思考がクリアにならない

これらの症状は一時的に起きることもあれば、長期的に続くこともあります。

もし慢性的に続く場合は、病気や心身の不調の影響が出ている可能性もあります。

うつ病とブレインフォグ

ブレインフォグは医学的な診断名ではなく症状を表した名称で、うつ病の症状のひとつとして、ブレインフォグが現れることもあります。

うつ病の方によく見られる頭のモヤモヤ感は、思考がまとまらない、注意が続かないといったブレインフォグの症状と重なります。

気分に関する症状に目が行きがちなうつ病ですが、実際には思考力や記憶力にも影響が及ぶ場合があるのです。

脳の情報処理能力や認知機能が一時的に低下するためと考えられていて、日常生活の判断力や集中力にも関わる可能性があります。

また、うつ病では「頭がぼーっとする」症状が挙げられることがありますが、「モヤモヤする」とは似ているようで少し異なります。

モヤモヤは、単なる疲労や眠気によるぼーっとする状態とは違い、思考力や判断力に影響する点が特徴です。

頭がモヤモヤする原因

頭がすっきりしない感覚は、単なる一時的な不調ではなく、心身のさまざまな要因が絡み合って起こります。

明確な原因は判明していませんが、考えられる主な要因について解説します。

頭がぼーっとする原因については、こちらの記事も参考にしてください。

頭がぼーっとするのはストレスだけじゃない!原因と病気、対処法まで徹底解説

精神的ストレス

日常生活の中で強いストレスを受け続けると、脳の処理能力に負担がかかり、注意力や集中力が落ちやすくなります。

例えば、仕事の過剰なプレッシャー、人間関係に対する緊張、将来への不安などが重なると、脳が情報を処理しきれずモヤモヤ感として現れます。

長期間にわたるストレスは、慢性的な思考の混乱や気分の落ち込みにつながることがあるため、注意が必要です。

ストレスが引き起こす症状については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

ストレスとは?溜まったときに見られる症状や疾患・解消法などを紹介

生活リズムの乱れ

睡眠不足や昼夜逆転などの生活リズムの乱れは、脳の機能低下を招く要因になりかねません。

人間の身体は、体内時計によってリズムを整えているため、睡眠が十分に取れない状態が続くと、集中力や判断力が低下しやすくなります。

また、食事のタイミングが不規則になったり、過度のカフェインやアルコールを摂取したりすることも、脳の働きを妨げる要素です。

自律神経の乱れ

自律神経は心拍や血圧、体温調整など、生命維持に欠かせない働きを担っています。

このバランスが乱れると、血流が滞ったり、ホルモン分泌が不安定になったりして、頭が重くすっきりしない状態が起こります。

個人差はありますが、更年期の女性や過度のストレスにさらされている方は、自律神経が乱れやすいため注意が必要です。

動悸やめまい、倦怠感などの身体症状と同時にモヤモヤを感じる場合もあり、体調不良だけに留まらないケースもあることを覚えておきましょう。

脳や神経の働きの低下

加齢や脳の疲労によって神経伝達物質の働きが弱まると、頭がクリアに働かなくなることがあります。

脳の前頭葉や海馬など、記憶や思考を司る部位の働きが低下すると、集中できない、考えがまとまらないといった症状につながります。

慢性的に続く場合は、認知症の初期段階や他の神経疾患のサインの可能性もあるため、医療機関を受診して診断を受けましょう。

ホルモンバランスによる変化

ホルモンの分泌は、脳の働きに直接的な影響を与えます。

特に女性は、月経周期や妊娠・出産、更年期などによって、ホルモンが大きく変動する時期があるため、変化を見逃さないことが重要です。

男性でも、加齢に伴い男性ホルモンであるテストステロンの減少でバランスが乱れ、意欲や集中力の低下がみられることがあります。

頭がモヤモヤするときに考えられる病気

頭がモヤモヤする感覚が長期間続くときは、病気によるものの可能性があります。

ここでは、代表的な精神疾患や身体疾患とモヤモヤ感の関係について解説します。

うつ病・双極性障害

うつ病や双極性障害は、気分の落ち込みや意欲の低下とともに、頭の中がモヤモヤして考えがまとまらない状態がみられることがあります。

思考制止と呼ばれる症状に関連して、物事を判断するスピードが遅くなったり、集中力が低下したりします。

うつ病や双極性障害は、心のエネルギーが低下している可能性があり、放置すると悪化して回復に時間がかかってしまう場合もあります。

早期に気付き、心療内科や精神科など専門機関を受診することが重要です。

また、抗うつ薬の副作用として、頭がモヤモヤするブレインフォグの症状が起こる可能性もあると報告されています。

うつ病の治療を始めてから症状が現れたときは、早めに医師に伝えることも大切です。

不安障害

不安障害は、過度の心配や緊張によって頭が落ち着かず、モヤモヤした感覚につながることがあります。

  • 全般性不安障害(GAD):日常生活の些細な出来事にまで不安が広がり、長期間にわたって心配が止まらなくなる。脳が常に不安情報を処理し続けているため、頭がすっきりせずモヤモヤした感覚が続く。
  • パニック障害:突然の強い発作(動悸、息苦しさなど)に襲われ、発作への不安が頭の中を支配する。不安感が日常的に頭を占め、思考がまとまりにくい。
  • 社交不安障害(SAD):人前で話す、注目される場面などで不安を抱きやすい。緊張状態が長引くと脳の働きが抑制され、頭の中にモヤモヤ感が残りやすくなる。

不安障害全般に共通するのは、過剰な不安が脳のエネルギーを消耗し、頭が常に落ち着かない状態になる点です。

適応障害

適応障害は、特定の環境変化や出来事に上手く対応できず、心理的・身体的な症状が出る状態です。

  • 抑うつ型:気分の落ち込みが中心となり、頭の中が重たくモヤモヤして考えがまとまらなくなる。うつ病に近い症状だが、ストレス要因が明確に存在するのが特徴。
  • 不安型:将来への不安や心配が頭を占め、集中力が落ちてモヤモヤ感が続く。眠れない、落ち着かないなどの症状と併発することも多い。
  • 混合型:抑うつと不安が同時に現れるタイプ。頭の中がさらに混乱し、思考が整理できない感覚が強まる。

適応障害はストレスの原因がある限り頭の中のモヤモヤも続くのが特徴ですが、状況が改善されると症状が軽減される傾向があります。

自律神経失調症

自律神経失調症は、正式な診断名ではありませんが、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで起こる症状を指します。

頭のモヤモヤ感は、血流やホルモンの調整が乱れ、脳への酸素や栄養の供給が滞ることにより生じると考えられます。

めまいや頭痛、倦怠感を伴うことが多く、天候や生活リズムの変化により悪化しやすいのが特徴です。

認知症

認知症や、その前段階である軽度認知障害(MCI)では、記憶や判断力の低下が進行し、頭がすっきりしないモヤモヤ感が強まります。

脳の神経細胞の働きが徐々に低下していく過程で見られるもので、加齢による物忘れとは区別されます。

認知症の場合、モヤモヤ感が日常生活のさまざまな場面で現れ、本人だけでなく周囲も変化に気付く場合も多いです。

その他の身体疾患

障害や精神疾患だけでなく、身体疾患も頭のモヤモヤにつながります。

甲状腺機能の異常や鉄欠乏性貧血、糖尿病などの疾患は、ホルモンや血糖、酸素の供給が正常に働かなくなり、脳の機能に影響が及ぶ可能性があります。

例えば、貧血では酸素不足により頭がぼんやりする、甲状腺機能低下症では集中力が落ちる、といった症状が代表的です。

身体的な要因を見逃すと改善への対応が遅れることもあるため、心のケアと同様に身体の状態のチェックも重要です。

頭がモヤモヤするときの対処法

頭のモヤモヤ感は、日常生活の工夫や意識の改善で、和らげられる場合もあります。

ここでは、実践しやすい方法やセルフチェックについて解説します。

睡眠の見直し

睡眠不足は、頭のモヤモヤの大きな原因となるため、睡眠時間や質の見直しが重要です。

毎日同じ時間に寝起きすることでリズムが整い、モヤモヤ感が改善する可能性があります。

また、寝る前のスマートフォンの利用を控えて光や音の刺激を減らすと、眠りの質向上にもつながります。

慢性的な睡眠不足は集中力低下や気分の不調を引き起こすため、少しずつでも眠りの習慣を改善していきましょう。

栄養バランスを整える

食生活は脳の働きに影響を及ぼすため、バランスの良い食事を心がけましょう。

偏った食事や過度な糖質摂取は、一時的に血糖値を激しく上下させ、頭のモヤモヤを引き起こすこともあり、摂取量にも注意が必要です。

鉄分やビタミンB群、オメガ3脂肪酸などは、神経伝達に関わり、認知機能を支える栄養素のため、積極的に取り入れましょう。

リフレッシュ方法を取り入れる

頭のモヤモヤは、気分転換によって軽減されることがあります。

例えば、外に出て日光を浴びると、セロトニンの分泌が促され、気分の改善につながるとされています。

軽い散歩や深呼吸、好きなことに没頭するなど、リフレッシュの仕方はひとそれぞれです。

仕事や家事の合間に、自分に合った方法で休息をとることで、脳の疲労を防ぐ効果が期待できます。

思考整理・マインドフルネス

頭がモヤモヤするときは、情報や感情が脳内で混線し、処理が追い付かない状態になっているため、思考整理やマインドフルネスが役立ちます。

思考整理では、頭の中にあることを紙やメモアプリなどに書き出してみましょう。

やるべきことをリスト化し、優先順位を見えるようにすることで、脳の負担が軽くなる場合があります。

マインドフルネスは、呼吸や身体の感覚に意識を向けて「今この瞬間」に集中する練習です。

短時間でも静かに呼吸を観察することで自律神経が整いやすくなり、ストレス軽減に役立ちます。

セルフチェックをしてみる

頭のモヤモヤ感が一時的な疲労やストレスによるものか、専門機関への相談が必要かを見極めるために、目安となるセルフチェックをしてみましょう。

項目

目安となる症状

継続期間

2週間以上モヤモヤや集中力の低下が続いている

睡眠

夜眠れない、早朝に目が覚める、寝ても疲れが取れない

気分

イライラ、不安感、憂鬱が強くなる

記憶

言葉が出てこない、物忘れが増える、考えがまとまらない

仕事・学業

ミスが増える、効率が落ちる、遅刻や欠勤が増える

人間関係

会話が負担に感じる、外出や交流を避けるようになる

身体の変化

頭痛、めまい、動悸、胃腸の不調などが起きる

周囲からの指摘

元気がない、様子がおかしいと言われる

希望感

将来に対して前向きな気持ちになれない

これらはあくまで目安で、病気の診断ではありません。

ただし、複数の項目に当てはまる場合は、セルフケアの改善だけでは不十分な可能性があるため、医療機関の受診を検討しましょう。

頭のモヤモヤが続くときは専門機関を受診しよう

頭がモヤモヤする感覚は、単なる疲れやストレスだけではなく、うつ病や不安障害、自律神経失調症などの病気や障害が関わっている可能性もあります。

必要に応じて、心療内科や精神科といった専門機関を受診して診断を受けることで、早期の対応をすることが重要です。

専門家のサポートを受け適切なケアを行い、心身ともに長期的な健康維持を目指しましょう。

医師監修のオンライン診療・カウンセリングサービス『かもみーる』は、患者様のお悩みに合わせて、医師や心理士を自分で選択できます。

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頭のモヤモヤにお悩みの方、病気の可能性を考えている方は、ぜひご相談ください。


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