寝起きに不安感があるのはなぜ?原因や対処法について解説

更新日 2026年01月07日

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「寝起きなのに胸がざわつく」「なぜかわからないけど気分が重い」といった状態が続く場合、体や心のバランスが乱れているサインかもしれません。

こうした寝起きの不安感は、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、ストレス、睡眠の質の低下などさまざまな要因が関係しています。

この記事では、寝起きに不安を感じる原因について詳しく解説します。

考えられる病気や不安を和らげる対処法などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

寝起きに不安を感じる原因

寝起きに不安を感じる原因として、以下の5つが挙げられます。

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 自律神経の乱れ
  • 強いストレス
  • アルコールやカフェインの影響
  • 寝不足や睡眠の質の低下

ここでは上記5つの原因についてそれぞれ解説します。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンは体のリズムを整える重要な役割を果たしています。

中でも神経伝達物質の『セロトニン』や『メラトニン』『コルチゾール』というホルモンは睡眠と深く関係しています。

セロトニンは日中に光を浴びることで分泌が促され、気分を安定させる「幸せホルモン」とも呼ばれるものです。

夜になるとこのセロトニンが原料となり、自然な眠気を誘うメラトニンに変化します。

そして朝にかけては「ストレスホルモン」と呼ばれるコルチゾールが増え、体を起こす準備を整え、自然な目覚めが得られるのです。

しかし、夜更かしや昼夜逆転などで生活リズムが乱れると、これらのホルモンが適切なタイミングで分泌されなくなり、睡眠の質が下がってしまいます。

結果として、朝に十分なエネルギーを得られず、不安感や焦燥感が強まることがあるのです。

自律神経の乱れ

自律神経は、体を活動状態に導く『交感神経』と、休息へ導く『副交感神経』の2つで構成されています。

通常は、日中は交感神経が働き、夜は副交感神経が優位になります。

この切り替えがスムーズに行われることで、心身のバランスが保たれているのです。

しかし、ストレスや疲労が続くとこの切り替えが上手くいかなくなり、常に交感神経が優位な緊張状態になります。

その結果、寝ている間も体が十分に休まらず、起きたときに動悸や不安、息苦しさを感じやすくなります。

朝の不安感が続く場合は、このような自律神経の乱れが背景にある可能性が高いでしょう。

強いストレス

仕事や人間関係、将来への不安など心理的なストレスが強いと、脳が休息できずに不安を感じたまま朝を迎えてしまうことがあります。

ストレスによって睡眠の質が低下し、睡眠中に脳内で悩みを処理しきれないため、起きた瞬間にその感情を引きずってしまうのです。

また抑うつ傾向がある場合、「また1日が始まる」と感じるだけで気持ちが落ち込み、不安が強くなることもあります。

アルコールやカフェインの影響

コーヒーやお酒は、摂取のタイミングによっては睡眠の質を大きく下げます。

カフェインは脳を覚醒させる作用があり、夕方以降に摂ると入眠が妨げられ、浅い眠りが続く原因になります。

眠っても脳が十分に休めず、翌朝に不安感や疲労感が残ることがあるのです。

アルコールは入眠がスムーズになるため睡眠の質が高くなるように感じますが、実際は途中で目が覚めやすくなり、熟睡を妨げます。

利尿作用で夜中にトイレへ行く回数が増えることもあり、結果として睡眠が分断されてしまうことがあるのです。

寝不足や睡眠の質の低下

睡眠不足や浅い眠りが続くと、体と心の回復が不十分なまま朝を迎えることになり、不安を感じやすくなります。

特に途中で何度も目が覚める中途覚醒や寝つきが悪い入眠障害があると、脳が休息できずにストレスが蓄積されていきます。

不規則な生活や寝る直前のスマートフォン使用、寝室の明るさや騒音、カフェイン摂取などが主な原因です。

不眠が長引く場合は睡眠障害の可能性もあるため、早めに医師へ相談しましょう。

寝起きの不安感が強いときに考えられる病気

朝目覚めた瞬間に強い不安や絶望感を感じる場合、心や体の病気が関係している可能性があります。

寝起きの不安感が強いときに考えられる病気は以下の4つです。

  • うつ病
  • 適応障害
  • 睡眠障害
  • 自律神経失調症

ここでは上記4つの病気についてそれぞれ解説します。

うつ病

うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下が長期間続く病気です。

特徴として、朝に症状が強く現れる『朝方悪化』があります。

朝目覚めたときに強い絶望感や無気力感を感じ、布団から出られないほどの倦怠感に襲われる人も少なくありません。

その他にも、眠れない、食欲がない、体重が減る、集中力が続かない、罪悪感を感じるといった症状も見られます。

時には「生きている意味がわからない」と感じるほど気持ちが沈むこともあります。

寝起きの絶望感が続く場合は、自己判断せずに精神科や心療内科を受診し、早めにサポートを受けることが重要です。

うつ病とは?症状・原因・治療法と自己診断チェックリスト

適応障害

適応障害は、仕事や人間関係などのストレスに対して心が上手く対応できなくなり、気分の落ち込みや不安、体の不調が現れる病気です。

特定の出来事や環境が引き金になることが多く、「また今日も職場に行かなければ」「あの人に会わなければ」と思った瞬間に、朝から憂うつになることがあります。

この疾患の特徴は、原因がはっきりしている点です。

ストレスとなっている出来事から離れることで、比較的早く回復することもあります。

ただし、ストレスが長期間続くとうつ病に移行してしまうケースもあるため注意が必要です。

睡眠の乱れや食欲の低下、焦燥感などの症状が見られることも多く、心身に大きな負担をかけます。

放置してしまうと症状が悪化する恐れがあるため、早めに医師に相談しましょう。

適応障害について|タイプごとの特徴・発症の原因・予兆・治療法などを詳しく解説

睡眠障害

睡眠障害は、眠りの質や時間が十分でない状態が続く病気です。

不眠症、過眠症、睡眠時無呼吸症候群などさまざまな種類があり、いずれも寝起きの不安感や倦怠感を引き起こしやすいのが特徴です。

不眠症の場合、「寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」といった症状が見られます。

睡眠が浅くなることで脳が十分に休息できず、起きたときに強い疲労感や焦燥感を感じることがあります。

不眠症

寝付けない(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚める(早朝覚醒)、ぐっすり眠れない(熟眠障害)などの症状がみられる

過眠症

十分に眠っているにもかかわらず、日中に強い眠気が現れる

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に何度も呼吸が止まり、日中に強い眠気や集中力の低下、疲労感・倦怠感などが見られる

このような睡眠障害は、ストレスや生活習慣の乱れ、カフェイン摂取などが関係している場合が多いです。

睡眠障害を放置すると、うつ病や不安障害などのメンタル不調を引き起こす可能性もあるため、症状が続く場合は医師の診察を受けることが大切です。

自律神経失調症

自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで、体と心にさまざまな不調が起こる病気です。

主な身体症状としてめまいや頭痛、発汗、手足の冷え、倦怠感などがあり、不安やイライラ、落ち込みといった精神的な症状も同時に現れます。

ストレスや生活リズムの乱れ、夜更かし、運動不足などが原因で起こることが多いです。

特に心身の疲労が蓄積していると、自律神経の切り替えがスムーズにいかず、朝の不安感が強まります。

症状が長引く場合は医療機関で相談し、適切な治療を受けることが大切です。

朝の不安感を解消する対処法

朝起きたときの不安感を解消するためには、生活習慣を見直すことが大切です。

具体的な対処法として、以下の6つが挙げられます。

  • 睡眠の質を高める
  • 生活リズムを整える
  • 起床後に水を飲む
  • ストレスをため込まない
  • 栄養バランスの整った食事を心がける
  • 適度に運動する

ここでは上記6つの対処法についてそれぞれ解説します。

睡眠の質を高める

朝の不安感を軽くするためには、まず良い睡眠をとることが大切です。

眠りが浅い状態が続くと脳がしっかり休まらず、目覚めたときに不安や倦怠感が出やすくなります。

まずは寝る時間と起きる時間を一定にし、体内時計を整えましょう。

寝る1時間前にはスマートフォンやパソコンの使用をやめ、照明を少し暗くしてリラックスモードに切り替えるのもポイントです。

寝室の温度・湿度・寝具にも気を配ると、より質の高い睡眠がとりやすくなります。

生活リズムを整える

不規則な生活は体内時計を狂わせ、朝の不安や疲労感の原因になります。

朝起きたらまずカーテンを開け、日光を浴びて体を目覚めさせましょう。

太陽の光を浴びると脳内でセロトニンが分泌され、気分が安定しやすくなります。

また、起床から1時間以内に食事をとることで体のエネルギーが補われ、自然と活動モードに切り替わります。

朝起きたらカーテンを開けて日光を浴び、軽くストレッチをして、それからご飯を食べるといったように自分なりのルーティンを作るのがおすすめです。

休日も極端に寝すぎないようにし、平日と同じリズムを意識して過ごしましょう。

起床後に水を飲む

朝の不安感を軽減するためには、起床後に水を飲むのが効果的です。

睡眠中は汗や呼吸で水分が失われるため、体は軽い脱水状態になっています。

そのままでは血液の流れが悪くなり、頭がぼんやりしたり気持ちが沈んだりしやすくなりますが、水を飲むことで体内の水分バランスが整い、血流が良くなります。

その結果、脳が目覚めやすくなり、気分もスッキリするのです。

冷たい水が苦手な人は、常温の水や白湯でも問題ありません。

また、水を飲むことで胃腸が刺激されて代謝が高まるため、体が自然と活動モードに切り替わる効果もあります。

ストレスをため込まない

ストレスは朝の不安感を悪化させる大きな要因です。

日々の小さなストレスでも、ため込み続けると自律神経のバランスが乱れ、寝起きに不安を感じやすくなります。

ストレスをためないためには、1日の中でリラックスする時間を意識的に作ることが大切です。

趣味に没頭する、深呼吸やストレッチをする、音楽を聴くなど、自分が落ち着ける時間を設けましょう。

また、ストレスの原因が明確な場合は、信頼できる人に相談したり、距離をとったりするのも有効です。

栄養バランスの整った食事を心がける

食事は心の状態に大きく影響します。

特に朝の不安感が強い人は、セロトニンを作る材料となる『トリプトファン』や『ビタミンB6』を意識的にとることが大切です。

栄養素

多く含む食べ物

トリプトファン

バナナ、赤身魚、乳製品、大豆製品、ナッツ類など

ビタミンB6

サケ、サバ、鶏肉、ごま、ピーナッツ、ブロッコリーなど

これらの栄養を組み合わせて食べることで、気分を安定させやすくなります。

また、極端な食事制限は血糖値を乱し、イライラや不安感を強める原因になるため、朝食を抜かずに1日3食バランスよく食べることが大切です。

適度に運動する

朝の不安感を和らげるためには、適度に運動するのが効果的です。

ウォーキングやストレッチなど、リズムよく体を動かすことで、脳内にセロトニンが分泌されて気分が前向きになります。

運動といっても激しいトレーニングは必要ありません。

朝の15分の散歩、ヨガ、深呼吸をしながらの軽いストレッチなどでも十分です。

続けることが大切なので、「できる範囲で気持ちよく体を動かす」ことを意識しましょう。

継続することで少しずつ自律神経のバランスが整い、不安を感じにくい体づくりにつながります。

朝の不安感が続く場合の受診目安

朝の不安感や絶望感が長く続くときは、心や体が限界を迎えているサインかもしれません。

生活習慣の見直しやセルフケアを続けても改善しない場合は、早めに医師に相談することが大切です。

特に以下のような症状がある場合は医療機関の受診をおすすめします。

  • 気分の落ち込みや絶望感が2週間以上続いている
  • 日常生活に支障が出ている
  • 死にたい気持ちや自分を責める気持ちが強くなっている

上記のような症状がある場合、うつ病や適応障害などの心の病気のサインである可能性が高いです。

医療機関では医師の診断のもと、薬物療法や精神療法といった専門的な治療を受けられます。

受診のハードルが高く感じるようであれば、精神科や心療内科のオンラインカウンセリングを受けるのもおすすめです。

寝起きに不安感が続く場合は専門家のサポートを受けましょう

一時的な不安感であれば、生活リズムを整え、十分な睡眠や栄養バランスを意識することで改善が期待できます。

しかし寝起きの不安感が長期間続く場合は、体や心の不調が関係していることもあるため注意が必要です。

2週間以上気分の落ち込みや焦燥感が続く場合は、無理せず専門家に相談しましょう。

かもみーる』では、オンラインでの診察・カウンセリングサービスを提供しています。

必要に応じて診断書の発行も行っているため、不安感でお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。

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