パニック障害は何科を受診すべき?受診目安や診断・治療方法について解説

更新日 2026年01月28日

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パニック障害は身体的な症状が強く現れるため、内科に行くべきか、精神科や心療内科に行くべきか迷いやすい病気です。

基本的には精神科や心療内科の受診が推奨されますが、状況によっては内科の受診でも問題ない場合もあります。

この記事では、パニック障害が疑われる場合に何科を受診すべきかについて詳しく解説します。

受診の目安や診断・治療の流れ、病院に行くのが怖いと感じる場合の対処法までまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

パニック障害とは

パニック障害とは、突然強い不安や恐怖とともに動悸や息苦しさなどの身体症状が起こり、それが繰り返されることで日常生活に支障が出る病気です。

パニック障害の中心となる症状は『パニック発作』と呼ばれます。

パニック発作で起こる身体症状には以下のようなものがあります。

  • 心臓がドキドキする
  • 体の震え
  • 手足のしびれ
  • 発汗
  • 息苦しさ
  • 胸の痛みや不快感
  • 吐き気
  • めまいやふらつき

上記のような身体症状に加え、「このまま死んでしまうのではないか」「気が狂ってしまうのではないか」といった強い恐怖を覚えるのも特徴です。

これらの症状は10分程度でピークを迎え、その後数分で自然におさまることが多いものの、体験そのものが非常につらいため、強く記憶に残ります。

発作を何度か経験すると、「また起きたらどうしよう」という不安が常に頭から離れなくなることがあります。

これを予期不安といい、電車や人混み、エレベーターなど特定の場所を避けるようになる場合も少なくありません。

その結果、外出が難しくなったり、仕事や学校に影響が出たりすることもあります。

パニック障害は何科を受診するべき?

パニック障害が疑われる場合は、状況に応じて精神科または心療内科、内科の受診を検討しましょう。

ここではパニック障害で受診すべき診療科について解説します。

精神科または心療内科を受診する

パニック障害が疑われる場合は、基本的には精神科または心療内科の受診を検討するとよいでしょう。

パニック障害は不安や恐怖といった心の状態が大きく関係する病気であるため、これらの診療科では症状の背景まで含めて診てもらえます。

精神科は不安障害やうつ病など心の病気全般を専門としており、薬による治療や心理的なサポートを組み合わせた対応が可能です。

一方、心療内科はストレスが原因で起こる身体症状の診察・治療が中心となるため、動悸や息苦しさなど身体症状が強い場合に適しているでしょう。

精神科と心療内科の両方を掲げる医療機関もあるため、どちらを受診すべきか迷う場合はそのような医療機関を選ぶのもおすすめです。

状況によっては内科やかかりつけ医の受診もよい

初めて症状が出た場合や身体的な病気が心配なときは、内科を受診する選択肢もあります。

パニック発作で起こる動悸や息切れは、心臓や呼吸器の病気と見分けがつきにくいことがあります。

そのため、「体に異常があるのでは」と感じて内科を受診する人も少なくありません。

内科では血圧測定や心電図、血液検査などの検査を行い、その症状が身体的な病気によるものなのか、そうでないかを診断してもらえます。

検査の結果、身体的な問題が見当たらない場合には、精神科や心療内科を紹介してもらえることがあります。

内科では、パニック障害そのものの治療が十分に行えない場合もあるため、専門の受診を勧められた際は早めに対応することが大切です。

その他の専門機関

病院以外にも、パニック障害について相談できる専門機関があります。

  • 精神保健福祉センター
  • 地域の相談窓口
  • カウンセリング施設

すぐに医療機関を受診することに抵抗がある場合や、どこに相談すべきか分からない場合には、精神保健福祉センターや地域の相談窓口を利用するのもおすすめです。

精神的な不調や悩みについて無料で相談でき、状況に応じて適切な医療機関や支援先を案内してもらえます。

これらの専門機関は医師による診断や薬の処方はできませんが、最初の相談先で利用することで気持ちが楽になる場合もあります。

パニック障害の受診の目安

以下に当てはまる場合は精神科や心療内科の受診を検討しましょう。

  • 発作が起こりやすいと感じる場所(電車や人混みなど)を避けるようになった
  • パニック発作によって仕事や学業に影響が出ている
  • 外出を避けることが増え、友人との交流が減った
  • 以前は楽しめていた活動ができなくなった
  • 「また発作が起きるかもしれない」という強い不安が常にある

パニック障害は、「つらい」と感じた時点で受診を考えてよい病気です。

発作の回数が多くなったり、不安や恐怖が長く続いたりしている場合は、我慢を続ける必要はありません。

「まだ病院に行くほどではないかも」と迷っている段階でも、専門家に相談することで気持ちが整理され、今後の対処法が見えてくることがあります。

適切な治療やサポートを受けることで症状が楽になる可能性があるため、早めに精神科や心療内科の受診を検討しましょう。

パニック障害で病院へ行くのが怖い場合の対処法

パニック障害では、「病院に行くこと自体が怖い」と感じる人も少なくありません。

外出中に発作が起きたらどうしよう、診察室でうまく話せなかったらどうしようと考えるほど、不安は強くなりがちです。

そのような場合は、以下のような対処法を試してみてください。

  • 電話やメールで相談する
  • 家族や友人に付き添いを頼む
  • 診察時に話す内容をメモしておく
  • オンライン診療を活用する

ここでは上記4つの対処法についてそれぞれ解説します。

電話やメールで相談する

いきなり受診するのが不安な場合は、まず電話やメールで相談してみましょう。

予約を取る前に診療の流れや治療方法などを確認しておくと、「何が起こるか分からない」という不安を減らせます。

また、「病院に行くこと自体が怖い」と正直に伝えても問題ありません。

事前に不安を共有しておくことで、病院側も配慮した対応を考えてくれることがあります。

話を聞いてもらうだけでも気持ちが落ち着き、「ここなら大丈夫かもしれない」と感じられる場合があります。

家族や友人に付き添いを頼む

一人で病院へ行くのがつらい場合は、信頼できる人に付き添いを頼むとよいでしょう。

誰かが一緒にいるだけで、移動中や待合室での不安が和らぎやすくなります。

受付の手続きや医師への説明を手伝ってもらえる点も、大きなメリットです。

また、付き添いの人が診察内容を一緒に聞いてくれることで、後から理解を深めやすくなります。

自分の症状を理解してもらえるきっかけにもなり、受診後の生活面でのサポートにつながることもあります。

お願いするときは、「病院が怖いから一緒に来てほしい」と素直に伝えてみましょう。

診察時に話す内容をメモしておく

診察時の不安を減らすためには、事前に話す内容をメモしておくのも有効です。

あらかじめ話す内容を整理しておくことで、落ち着いて自分の状態を説明しやすくなります。

メモには、症状が出るタイミングや頻度、困っていること、これまでにかかった病気や服用中の薬などを書いておくとよいでしょう。

メモにまとめておくことで、「うまく話せなかったらどうしよう」という不安を軽減できます。

オンライン診療を活用する

外出そのものが難しい場合は、オンライン診療という選択肢もあります。

自宅など慣れた場所から医師と話せるため、移動中や待合室での不安を感じにくい点が特徴です。

人目を気にせず受診できることから、病院に強い抵抗がある人にとって利用しやすい方法といえます。

また、オンライン診療は予約制が多く、待ち時間がほとんどありません。

精神的な負担を減らせるだけでなく、時間を節約できる点も大きなメリットです。

「まずは相談だけしてみたい」という段階でも活用しやすいため、悩んでいる方はぜひ利用を検討してみてください。

パニック障害の診断方法

動悸や息苦しさなどの発作が起きただけでは、すぐにパニック障害とは判断されません。

似た症状が出る身体の病気もあるため、医師はまず別の病気の可能性を考えながら、症状の内容や経過を丁寧に聞き取ります。

そのうえで、一定の基準に当てはまるどうかを総合的に判断するのです。

パニック障害の診断には、DSM-5というアメリカ精神医学会の診断基準が用いられ、具体的には以下のような内容が聞かれます。

  • パニック発作時に起こる症状
  • 発作の頻度や発作が起こる状況
  • 予期不安の有無
  • 発作を恐れて特定の状況や場所を避けるようになったか
  • 症状がいつから始まり、どの程度の期間続いているか
  • 他の病気の可能性はないか

パニック障害と診断するには、発作の症状だけでなく、発作後の行動の変化の確認も重要です。

具体的には、「また発作が起きるのではないか」という心配が続く、発作を恐れて電車や人混みを避けるなどです。

このような状態が1か月以上続いている場合には、パニック障害と診断されます。

パニック障害とは?主な症状や原因、診断方法・治療法などを紹介

パニック障害の治療方法

パニック障害の主な治療方法は、薬物療法と精神療法の2つです。

症状を和らげる治療と、不安を強める考え方に向き合う治療を組み合わせることで、少しずつ症状を改善していきます。

薬物療法

薬物療法は、パニック発作や予期不安を落ち着かせることを目的に行われる治療方法です。

主に不安を和らげる薬や気分を安定させる薬が使われ、継続的に服用することで発作の回数や強さを軽減できます。

主な薬の種類と特徴は以下の通りです。

抗うつ薬

脳内の神経伝達物質セロトニンやノルアドレナリンに作用する薬で、予期不安を軽減する効果が期待できる

抗不安薬

不安や緊張を緩和するために使われる薬で、パニック発作が起きたときの頓服薬として使用されることが多い

すぐに効果を感じるものもあれば、少し時間をかけて効いてくるものもあります。

薬の種類によって即効性や依存性、副作用などに違いがあるため、症状や状況に合わせて選ぶことが大切です。

薬に不安がある場合は、遠慮せず医師に相談しましょう。

精神療法

精神療法は、不安を強めている考え方や行動のクセに気づき、向き合い方を変えていく治療方法です。

主な治療方法として、曝露療法や認知行動療法が挙げられます。

曝露療法

発作を引き起こす状況や対象に向き合うことで、徐々に慣れて恐怖感を減らしていく治療方法

認知行動療法

パニック発作の原因となる誤った考え方を特定し、より現実的で柔軟な考え方へと矯正していく治療方法

精神療法は、薬物療法と組み合わせて行うことでより回復しやすくなります。

治療のペースや内容は人それぞれ異なるため、自分に合った進め方を相談しながら続けることが大切です。

パニック障害に関するよくある質問

パニック障害に関するよくある質問をまとめました。

  • パニック障害の病院の選び方は?
  • パニック障害の診断書のもらい方は?
  • パニック発作を発症してすぐに病院に行けない場合の対処法は?

ここでは上記4つの質問についてそれぞれ解説します。

Q:パニック障害の病院の選び方は?

パニック障害の病院選びのポイントは以下の通りです。

  • 信頼できる医師か
  • 治療方針についてわかりやすく説明してくれるか
  • スタッフの対応は丁寧か
  • 立地や予約の取りやすさなど通いやすい病院か

一人での受診が心配な場合は、家族同伴での診断が可能か、家族からの相談にも対応してもらえるかなども合わせて確認しておきましょう。

気になる病院が複数ある場合は、電話やメールで相談してみたり、カウンセリングを受けたりして比較検討するのがおすすめです。

Q:パニック障害の診断書のもらい方は?

パニック障害の診断書は、心療内科や精神科を受診したうえで、医師に依頼することで作成してもらえます。

まずは診察で症状や生活への影響について医師に伝え、「診断書が必要です」と相談しましょう。

会社や学校から指定された書式がある場合は、事前に用意して持参するとスムーズに進められます。

診断書は当日もらえる場合もあれば、後日受け取りになることもあります。

受け取り方法や日数については、窓口で確認しておくと安心です。

なお、診断書の作成は保険適用外となり、費用は医療機関によって異なります。

金額が気になる場合は、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

Q:パニック発作を発症してすぐに病院に行けない場合の対処法は?

すぐに病院へ行けない場合は、まず落ち着くことを優先しましょう。

発作が起きたときはゆっくり深呼吸をして、呼吸を整えることが大切です。

息を長く吐くことを意識すると、体の緊張が和らぎやすくなります。

すでに医師から薬を処方されている場合は、服用することで不安が落ち着くことがあります。

薬を持っているだけでも安心感につながるため、外出時は携帯しておくと心強いでしょう。

発作が落ち着いた後は無理をせず休み、不安な場合は後日、医療機関に相談することをおすすめします。

パニック障害の疑いがある場合は精神科や心療内科を受診しましょう

パニック障害が疑われる場合は、精神科や心療内科の受診を検討しましょう。

発作や不安が続いたり、生活に支障が出ていたりする場合には、早めに相談することが大切です。

病院へ行くのが怖い場合は、電話やメールで相談したり、オンライン診療を活用したりするのがおすすめです。

かもみーる』では、オンライン診療・カウンセリングサービスを提供しています。

「心療内科を受診すべきか迷っている」といったお悩みにも対応しているため、受診をためらっている方はぜひ利用を検討してみてください。

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