心療内科の受診を検討していても、「初診で医師に何を話せばいいのか」「うまく説明できる自信がない」と感じる人は多いのではないでしょうか。
しかし、心療内科では完璧な説明をすることよりも、患者さんが「今、どんな状態で困っているのか」を伝えることが大切です。
そのためには、医師に伝えておくと治療に役立つ項目や、思ったように話せない場合の対処法などについて知っておくと受診しやすくなるでしょう。
この記事では、心療内科の初診で話す具体的な内容や、話せない時の対処法、受診前に知っておきたい心構えなどについて紹介します。
心療内科で何を話せばいいのか心配な方は、ぜひ参考にしてください。
心療内科の初診で話すこととは?具体例を紹介

心療内科では心と身体の両面から不調の原因を探すため、医師に伝える内容は幅広くなります。
症状のきっかけや生活への影響、心身の変化などを可能な範囲で話すようにしましょう。
ここでは、心療内科で何を話すと治療に役立つか、具体的な例を紹介します。
心療内科を受診した理由
心療内科の診察では、最初に「どのような理由で受診を決めたのか」を伝えることが重要です。
例えば、以下のようなことを伝えてみましょう。
- 眠れない日が続いている
- 仕事に行けない
- 人と話すのが怖い
- その状態がいつ頃から続いているか など
このような具体的な状況を説明すると、医師が症状の方向性を把握しやすくなるでしょう。
また、明確な原因が分からない場合でも、「何となく気分が沈む」「身体が重い」といった表現をしても問題ありません。
医師は完璧な表現を求めているわけではなく、話す内容から患者さんが感じている苦痛や困りごとを把握できるため、心配しすぎずに話してください。
身体的な症状について
現在感じている身体的な不調があれば、どのようなものか、些細なことでも伝えましょう。
例えば、以下のような症状が代表的な項目です。
- 動悸がする
- 息が苦しい
- 頭痛が続く
- 食欲がない
- 眠れない
また、「いつ頃から続いているか」「時間帯や状況によって変化があるか」などについても、分かる範囲で伝えるとよいでしょう。
身体の症状が精神的な影響によるものか、あるいはほかの疾患によるものかを医師が判断するためにも、感じている身体の変化を話してください。
心の症状について
心の症状は身体の症状以上に説明しづらいことも多いため、無理をせず、できる範囲で伝えましょう。
例えば、以下のような症状があれば話してみてください。
- 気分が落ち込む
- やる気が出ない
- 涙が止まらない
- 不安で眠れない など
このように、具体的に感じていることがあれば医師へ伝えましょう。
また、気持ちの浮き沈みや不安の強さ、集中力の低下なども医師にとって大切な情報になるため、ご自身で気付いている場合にはぜひ伝えてください。
生活習慣に変化は見られるか
生活の変化は、不調の原因を把握する際に役立つ情報のひとつです。
そのため、生活習慣に以前と変わった点がある場合には医師に話すとよいでしょう。
具体的には以下のような項目に変化があるかどうか考えてみてください。
- 睡眠時間が短くなった、あるいは長くなった
- 食欲がなくなった、あるいは増加した
- 仕事や学校へ行こうとすると体調不良になる
- 趣味への関心が薄くなった など
このように、生活習慣の中で以前と変わった点を具体的に伝えましょう。
生活習慣の乱れは心身のサインである場合も多いです。
医師はその情報を診断や治療計画に反映させるため、思い当たることがあればどんな小さなことでもぜひ話してください。
他院への通院や服薬状況
現在または過去に他院へ通院している場合、受けた治療内容や服薬について話しましょう。
特に服薬状況については、薬の種類や服薬量を伝えてください。
心療内科だけではなく、内科や婦人科などほかの診療科で処方されている薬も同様です。
普段摂取しているサプリメントや使用している市販薬も、あれば伝えておきましょう。
他院・他科の処方薬や市販薬などの情報は、適切な服薬量の管理をするために重要になります。
「自分では薬の正確な名称や量が分からない」という場合には、お薬手帳やマイナンバーカードによる受付などを利用すると医師に情報が伝わりやすいです。
目標や希望する治療計画、質問があれば伝える
「薬を使いたくない」「原因をはっきりさせたい」「仕事を続けながら治したい」など、治療に対する考え方をできるだけ伝えるのも重要です。
医師が患者さんの目標や希望に添った治療計画を立てやすくなり、患者さんも治療への不安や不満を感じづらくなります。
また、「こんなサポートがほしい」「医療費の負担を減らす方法を知りたい」など、具体的な質問があればそちらも伝えておきましょう。
なお、診断次第では自立支援医療(精神通院医療)制度によって医療費の負担を軽減できる可能性があります。
医療費について不安のある患者さんは、クリニックや自治体の窓口で相談してみてください。
心療内科・精神科の初診で聞かれることは?
初診や診察では患者さんが話すだけではなく、医師が患者さんに聞く必要もあります。
医師が患者さんに聞く代表的な項目は以下のようなことです。
- 心身の状態
- いつから続いているか
- きっかけや原因(心当たりがあれば)
- 食事、睡眠などライフスタイルの変化
- 仕事、家族、友人、恋人などの人間関係
- 通院歴や既往歴(あれば) など
患者さんの悩みや状態によって聞かれることには違いがありますが、どれも無理に話す必要はありません。
分かる範囲で答え、分からないことや言いづらいことは「分からない」「話したくない」と伝えましょう。
分からない部分があっても医師はしつこく追及せず、分かる範囲での情報で適切な診察・診断をするため、「答えられなかったらどうしよう」と心配しすぎずに受診してください。
心療内科へ行く前に悩みがちなことと対処法

心療内科を受診する際、「何を話せばよいのか」「うまく話せるか」などの疑問や不安を持つ人もいるかもしれません。
ここでは、心療内科へ行く前に悩みがちなことや対処法について紹介します。
何を話していいか分からない
前述の通り、心療内科では完璧に話すことよりも、「患者さんが今何に困っているのか」という現状を共有することが重要です。
うまく説明できない場合でも、「眠れない」「食欲がない」「気分が沈む」「人に会いたくない」など、具体的な状態を挙げるだけで十分です。
話す内容を事前に整理できないときは、箇条書きのメモを持参するのもよいでしょう。
また、何をどこまで話すかを決められない場合は、「何を伝えればよいか分からない」と率直に医師に伝えても問題ありません。
そのような場合、医師は患者さんへの質問を通して症状を整理し、必要な情報を受け取っていきます。
医師にも話したくないことがある
患者さんによっては個人の感情や過去の出来事など、話しにくい内容があるかもしれませんが、無理にすべてを話す必要はありません。
その時に話せることだけ話し、医師と信頼関係ができ、「この医師になら話してもいい」と思えた時に話してください。
また、話せない理由を「まだ話すのがつらい」「言葉にするのが難しい」と伝えるだけでも十分です。
医師は患者が話せない段階にあることを理解して、ストレスを感じさせないように診察を進めます。
感情が高ぶってうまく話せない可能性が心配
診察中に涙が出る、緊張で言葉が詰まるなど、感情が高ぶることが心配になる人もいるのではないでしょうか。
しかし、医師はそうした反応も大切な情報だと捉えているため、無理に感情を抑える必要はありません。
もし話せなくなった場合は、そのまま沈黙しても急かされることはないため、自分のペースで話すようにしてください。
また、感情的になりやすい場合は、話したいことをあらかじめメモに書いておくのも有効な方法です。
いずれにせよ、感情の動きは症状の一部であることが多いため、心配しすぎずに診察を受けてください。
診察中に不調の原因を思い出すのが不安
診察中、つらかった出来事やストレスの原因を振り返り、苦しさを覚える可能性があります。
もし思い出すことが苦しいと感じるなら、医師にそのままを伝えましょう。
医師は無理に話を促すことはなく、患者さんの状態を第一にしながら診察や治療を進めます。
話す準備ができていない内容を無理に語る必要はありません。
「思い出すだけでも苦しい」と伝えることも立派な自己表現であり、大切な情報です。
不安を覚える際には遠慮なく医師へ伝え、無理のない診察や治療を進めましょう。
服薬について疑問や不安がある
心療内科の治療には薬が処方されることも多いですが、服薬に抵抗や不安を感じる人も少なくありません。
その場合は、医師へ率直に不安や疑問を伝えましょう。
「強い薬は避けたい」「副作用はあるのか」「いつまで飲むのか」など、詳しい質問をしても大丈夫です。
医師は薬の目的や効果、副作用の可能性について説明する義務があります。
また、説明することで患者さんの理解が進み、治療計画がスムーズに進む可能性も高まるでしょう。
なお、以前に薬で体調を崩した経験がある場合は、薬の名前や服用量を分かる範囲で伝えてください。
医師が処方箋を作成する際に重要な情報になります。
心療内科が適した症状は?精神科と迷った時の判断項目

心身の不調を感じた時、「心療内科」と「精神科」のどちらを受診すればよいのか迷う人もいるのではないでしょうか。
判断する際には「身体に出る症状が中心か」「心の状態が中心か」に注目しましょう。
ここでは、心療内科と精神科のそれぞれに適した症状や、どうしても迷った際の考え方について紹介します。
なお、紹介する症状はあくまで例になるため、参考としてご覧ください。
心療内科の受診が適した症状例
心療内科は、ストレスや心理的要因によって身体の不調が現れている場合の受診に適しています。
代表的な症状として以下のものが挙げられます。
- 倦怠感や疲労感が強い
- 手足が痺れる、震える
- 動悸がする
- 胸の圧迫感
- めまい、耳鳴り
- 腹痛
- 他科で検査しても不調の原因が分からなかった など
「仕事へ行こうとするとお腹が痛くなる」など、ストレスや心理的要因でこのような不調が表れ、2週間以上続くのであれば、心療内科を受診するタイミングです。
治療のスタートが早ければ早いほど回復が早くなる可能性が高いため、「もしかして」と思ったら早めの受診をおすすめします。
また、他科で検査をしても不調原因が分からず、結果として心療内科を受診した際には、医師にその旨を伝えてください。
よりスムーズな診察や適切な治療計画の立案に役立ちます。
精神科の受診が適した症状例
精神科は、主に「心の症状」が中心に現れている場合に適しています。
以下のような症状で悩みが生じた場合は精神科を受診しましょう。
- 不安感が強い
- 抑うつ症状(気分の落ち込み、気力の減退)がある
- 不眠症状が続く
- 物忘れひどくなった
- 幻覚、幻聴、妄想 など
上記のような症状で日常生活に支障が出ていたり、対人関係が著しく困難になっていると感じたりした場合、受診を考えるタイミングです。
心療内科と同様に、「何か変だな」と感じるようなことがあれば早めの受診を検討しましょう。
心療内科か精神科か判断できない時は?
心療内科と精神科のどちらを受診すればよいのか判断できない場合は、まず「身体に出ている症状が強いか」「気分や考え方の変化が中心か」で整理してみましょう。
ただし心と身体の不調は密接に関係しているため、明確に区別できないケースも多くあります。
その場合、どちらを選んでも問題ありません。
初診時に医師が症状を確認し、必要に応じて適切な診療科を案内してくれます。
例えばストレスによる身体の不調が気になって心療内科を受診したとしても、強い気分の落ち込みがある場合は精神科での治療をすすめられることがあります。
逆に、心の不調が体調不良として現れている場合は心療内科が適切です。
迷った時には予約時に「どちらがよいか分からない」と伝えるのもおすすめです。
どちらを受診しても患者さんの症状に適した科や治療法が案内されるため、「間違っていたらどうしよう」と心配せずに受診してください。
心療内科の初診は話せる範囲で困りごとを伝えよう
心療内科の初診では、「何を話せばいいのか」「うまく話せないかも」など、さまざまな心配を持つことがありますが、完璧に話す必要はありません。
無理をせずに話せる範囲で、自分のペースを大切にしながら医師に困りごとを伝えましょう。
また、話せるかどうか不安な場合には先にメモを作成し、医師へ渡すのもおすすめです。
オンライン診療・オンラインカウンセリングの『かもみーる』では、心療内科の受診が初めてでもリラックスして診察できるよう、患者様のペースを大切にしながら診察や治療を行っています。
「心療内科は不安」「何を話せばいいの?」など、初診ならではの不安をお持ちの方も受診しやすい環境です。
診察を受けることによって今の困りごとの原因が判明し、適切な治療をスタートできる可能性が高くなります。
ストレスや心理的要因で体調不良が起きている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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