休職の診断書のもらい方は?手続きや期間、取得のポイントを解説

更新日 2026年01月19日

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仕事を続ける力が残っていないほど心身が辛い状態でも、休職と聞くと戸惑いや後ろめたさが浮かび、ためらってしまう方も少なくありません。

診断書が必要なのか、どこに相談すればいいのかと迷い、踏み出せずにお悩みではないでしょうか。

この記事では、診断書の取得方法や書類の内容、会社での手続きなどを詳しく解説します。

診断書のもらい方を知りたい方、手続き方法が不安な方は、ぜひ参考にしてください。

休職に診断書は必要?

休職を考えたとき、診断書が必要なのかは多くの方が迷う点です。

仕事を休むと自分で判断するのは重く、会社にどう伝えるべきか悩んでいる方もいます。

ここでは、診断書が必要な理由や対象となる疾患などについて、解説します。

なぜ診断書が必要なのか

休職の際に提出する診断書は、体調が仕事に影響していることを客観的に示すために発行されます。

治療と回復に専念できる期間を確保するために、休息が必要だと会社との間で共通の認識を持つための文書です。

心身がどのような状態であるかを記した診断書を提出することで、無理な出勤や業務の継続により状態が悪化する流れを止められます。

診断書は休む理由を説明するものであると同時に、治療と回復に集中するための土台を整えるのが大きな目的です。

また、社内の手続きや制度利用のためにも、診断書は公的な書類として必要です。

対象になる精神疾患

休職の対象になる精神疾患は、うつ病だけではありません。

不安障害、パニック障害、適応障害、双極性障害、PTSD、心身症、自律神経失調症など、さまざまです。

ストレスや仕事に行けない状態などを含む心の負担が仕事の継続に影響していることが、休職を検討する前提となります。

症状の出方は個人差が大きく、身体面と心理面のどちらにも変化が現れる可能性があります。

  • 眠れない
  • 疲れが抜けない
  • 集中力が続かない
  • 人と話すのが負担
  • 突然涙が出る
  • 判断が上手くできない
  • 動悸・頭痛・めまいなどの身体症状

人間関係や日常生活に支障が出ることもあり、休養が必要だと医師が判断した場合、診断書が発行されます。

特定の診断名だけが認められるわけではなく、症状により仕事の継続が困難か、治療期間が必要かどうかが、休職の可否につながります。

身体疾患との違い

身体疾患と精神疾患の大きな違いは、周囲から状態が見えにくい点です。

身体疾患は、ケガや手術の有無、検査結果など、体調の変化を客観的に確認できる要素が多いため、状況を理解しやすいと言えます。

精神疾患の場合は、症状が外見から判断しづらいことが多いのが特徴です。

一見以前と変わらないように見えても、集中力や判断力、感情の調整などが困難な状態になっていることもあります。

しかし、変化が目に見えず周囲に説明しにくいため、頑張り続けて休職のタイミングを逃してしまうことも少なくありません。

身体のケガや病気と違い、精神疾患は判断材料が少ないため、医師による診断書が必要なのです。

診断書はどこでもらえる?

ここでは、スムーズに相談するために、診断書を書ける診療科や発行のタイミング、受診時に伝える内容などを解説します。

診断書を書ける診療科

診断書は、医師が診療に基づいて発行します。

精神的な不調によって休職したい場合は、精神科や心療内科、メンタルクリニックで相談しましょう。

心の症状と同時に身体症状が強い場合は、内科への相談も同時に行うケースもあります。

受診先の選択で迷うときは、メンタル面の負担が原因かどうかが、判断の基準になります。

体調のお悩みを抱えた状態で複数の医療機関を探すのは負担になりかねないため、症状の中心が心か身体かを目安に考えるとよいでしょう。

診断書が発行可能なオンライン診療については、こちらの記事も参考にしてください。

精神科・心療内科のオンライン診療のメリットとは│流れ&診断書の発行について解説

診断書はすぐもらえる?

受診した当日に診断書が発行されるケースもありますが、必ずしも即日可能とは限りません。

医師は診断名だけで判断するわけではなく、症状の経過や生活への影響、仕事との関係を丁寧に確認します。

状態の把握や休職の必要性を慎重に評価するため、症状によっては時間がかかる場合もあります。

クリニックにより発行までの期間は異なり、大規模な病院は発行手続きで数日かかることもあるため、事前に確認しておきましょう。

また、会社によっては書式が決まっているケースもあり、指定の書式を希望する場合は即日発行ができないこともあります。

受診時に伝えるとスムーズなこと

診断書を依頼するときは、症状が仕事にどう影響しているかを含めて相談します。

例えば、集中力が途切れて作業が続かない、ミスを恐れて仕事に取りかかれないなど、職場で困っていることを書き出してみましょう。

仕事の継続が困難な状況を医師が把握しやすくなるように、具体的な場面を伝えるとスムーズです。

睡眠や食事、感情の起伏などが生活に与える影響も判断材料になります。

休職が適切かどうか、治療に必要な時間がどれくらいかを医師が判断するために、正直に状態を伝えましょう。

また、受診の際には、休職を申請するために診断書が必要だと、事前に伝えておくことも大切です。

診断書の内容とは

診断書には、医師が評価した内容が記載されますが、会社にすべての情報が共有されるわけではありません。

診断書の内容を知っておくことで、心配や不安の軽減につながります。

主な内容

診断書には、医師が現在の体調をどのように評価しているのか、休職が必要と判断された根拠がどこにあるのかが、簡潔に記載されます。

内容は医療機関によって異なり、書式も違いますが、共通して含まれる項目があります。

会社が詳細な病状を把握するためではなく、治療を進めるうえで必要な休養期間を確保するための情報を明確に示すものです。

項目

内容

目的

診断名

医学的観点での現在の状態

治療の方向性を示す

症状の概要

仕事に影響している心身の変化

就労困難の状況を伝える

就労困難の判断

勤務継続が体調に与える影響の評価

休職の必要性を示す

休職期間

医師が見立てた療養に必要な期間

回復のための時間を確保する

配慮事項

勤務復帰を想定した調整点

復職を見据えた体調管理に役立てる

個人情報が会社に渡るのかと不安を持たれる方もいますが、あくまで治療のために必要な情報に限定されます。

また、復職後の業務調整に必要な情報も共有され、体調に応じて働き方を配慮してもらうために役立ちます。

診断名と症状について書かれること

診断書には、診断名と症状について記載されています。

診断名は、治療の方向性を判断するために必要な正式な医学用語で記されます。

診断名を会社に知られることに抵抗がある方もいますが、休職申請のためには必要な情報です。

症状の部分は、どのような不調が仕事に影響しているかを中心にまとめられます。

例えば、体調の変化によって業務量に対応できない、判断や集中の持続が困難になっているなど、仕事との関係が重要視されます。

診断書は、症状を細かく説明するための文書ではなく、治療計画の一環として提出するものです。

勤務すること自体が心身の負担となり、回復を妨げていると判断された場合に、休職して治療を優先させる必要があると証明する内容です。

休職期間はどう決まる?

休職期間がどれくらいになるのか、不安を抱える方も少なくありません。

ここでは、休職期間が個別に判断される理由や、延長の有無、復職への流れなどを解説します。

なぜ一律で決まらないのか

休職期間は、医師による診療内容、症状の経過、生活リズムの回復具合、感情の負荷への反応などを総合的に見て判断されます。

疾病名だけで期間を決めるのではなく、仕事に必要な体力・集中力・判断力・意欲などがどの程度戻っているかが基準となります。

同じ病気でも、回復までの期間は個人差が大きいため、一律で決められるものではありません。

精神疾患の回復は改善と停滞を繰り返しながら進むことも多く、一定期間を休めばいいとの判断は困難です。

そのため、病状と仕事の負荷のバランスを見極め、慎重な治療計画を立てることが大切です。

精神疾患の休職期間

休職期間は、医師の判断に加えて、会社がどのような休職制度を設けているかでも変わります。

会社の就業規則では、精神疾患を含む休職期間を、1か月・3か月・6か月・1年などに区切っている場合があります。

ただし、制度上の上限があっても、医師の診断のもとで更新されるケースもあり、運用の方法は会社ごとにさまざまです。

本人が戻りたいと思っていても体調が回復していない段階では、再発の可能性が高くなります。

そのため、休職期間は企業の制度と医師の判断の両方を考慮して、段階的に設定することになります。

期間の延長・更新

初回の休職期間で回復が不十分な場合、期間を延長することがあります。

延長が決まる際は、診断書の再発行や経過の確認が必要です。

症状の変化を把握し、無理のない回復計画に切り替えるための手続きです。

延長の際には、医師が前回の診断からの変化を診察し、回復がどの段階にあるか、勤務に向けてどのような準備が必要かを確認します。

焦って早期復帰を優先してしまうと、再び体調を崩して長期化につながることがあるため、期間の延長や更新は医師の指示を受けて慎重に考えましょう。

復職判定

復職判定は、医師と企業が勤務継続の可否を客観的に判断するためのプロセスです。

判定の中心は、業務に必要な能力が発揮できる状態が戻っているかどうかを確認するものです。

復帰後の業務内容や勤務時間などの調整が必要な場合は、産業医面談や人事面談が行われることもあります。

判定の結果、短時間勤務からスタートしたり、業務内容を限定したりして、段階的な復職から始める場合もあります。

復職までのステップについては、こちらの記事も参考にしてください。

休職期間から復職に至るステップ

会社での休職手続きの流れ

診断書を受け取ってから休職の申請をするまで、どのように進めればよいのか心配な方も多いでしょう。

流れを把握しておくことで、必要な書類や工程がわかり、手続きをスムーズに進めやすくなります。

休職手続きの流れ

休職が必要と診断された場合、以下のような流れで会社に休職申請を行います。

  1. 医師から診断書を受け取る(病名、休職期間の記載が必要)
  2. 上司または人事課へ報告・相談(会社の就業規則に従う)
  3. 診断書を提出(提出先や提出方法に注意)
  4. 会社側で休職の承認・手続きを行う(就業規則に基づき判断される)
  5. 傷病手当金などの申請準備

なお、詳細は会社の就業規則により異なる場合があるため事前に確認しておきましょう。

提出先・提出のタイミング

診断書は、人事部・人事労務課・直属の上司など、会社によって提出先が異なります。

就業規則に提出先の記載がある場合も多いですが、わからないときは事前に確認しておきましょう。

提出期限は企業により幅があり、受診日から数日、休職開始日まで、給与締め日までなどさまざまです。

診断書の提出方法も、原本の提出やコピー、PDFのメール添付などがあるため、確認が必要です。

提出先や提出のタイミングを事前に調べておくことで、やり取りの負担を軽減できます。

傷病手当金とは

休職期間中に給与が支給されない場合、社会保険に加入している従業員は、健康保険組合からの傷病手当金を申請できる可能性があります。

これは、仕事以外の理由により療養のため働けない期間に、一定額の支給を受けられる制度です。

給与の約3分の2の相当額が支給対象となりますが、申請には会社側が記入する欄と医師の意見欄の記入が必要で、提出期限も設けられています。

ただし、休職中の給与が全額支給される制度がある会社では、傷病手当金を併用できないケースがあります。

支給額や期間、必要書類などの詳細は制度ごとに異なるため、会社の担当者や保険組合へ事前に確認しておきましょう。

傷病手当金については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

傷病手当金について

休職中の給与と主な制度

休職中の給与は、会社の就業規則と加入している保険制度によって、複数のパターンがあります。

給与が全額支給される企業もあれば、一定割合のみだったり、給与支給は行われなかったりなど会社によりさまざまです。

給与が支給されない場合でも、公的制度の利用によって、生活を維持するための選択肢は複数あります。

制度名

対症・支援内容

申請窓口

障害年金

日常生活や仕事が大きく制限されている場合

年金形式での給付

年金事務所

自立支援医療制度

継続的な通院治療が必要な場合

医療費負担の軽減を目的に支給される

自治体窓口

労災保険

業務内容や職場環境が原因と判断された場合

休業補償給付・治療費の補填など

労働基準監督署

これらの公的制度は、対象や認定基準、支給期間などが異なるため、傷病手当金の申請と並行して手続きの方法を確認しておきましょう。

頑張りすぎる前に専門機関で休職の相談をしよう

休職と診断書の作成は、医療機関の判断と会社の制度の両方を考慮して進めます。

会社の手続き方法を事前に確認しておくことで、次の行動を取りやすくなります。

体調の変化が続き仕事への影響が大きい場合は、専門機関への受診と相談を早めに行い、回復のための休養を検討しましょう。

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